天然石とパワーストーンの違いって?ジュエリー選びが楽しくなる宝石のお話
2020.5.26

ジュエリーやアクセサリー選びで欠かせないのが宝石選び。
でも、見た目は同じような宝石でも種類が違ったり、「天然石」や「パワーストーン」などブランドやショップによって呼び方が変わったり、どうやって選べばいいのか悩んでしまう人も少なくないのでは?
この記事では天然石とパワーストーンの違いや、宝石の選び方について初心者にも分かりやすく説明しています。
この記事を読めば、いつも悩んでいた宝石選びが楽しくなること間違いなしです!
天然石とパワーストーンの違いって?
ジュエリーやアクセサリーを選ぶときによく目にする「天然石」や「パワーストーン」という言葉。同じ種類の石でも、ブランドやショップによって天然石と書かれていたり、パワーストーンと書かれていたりして、混乱してしまうという人もいるかもしれませんね。
天然石とパワーストーンの分け方に明確な決まりはありません。
どちらで呼ぶかというのはブランドやショップごとに任されているので、同じ種類の石でも天然石と呼ばれたり、パワーストーンと呼ばれたりするのです。
しかし、それぞれの言葉の由来を明確にすると、天然石とパワーストーンの違いが見えてきます。天然石とパワーストーンの違いは次のようなものです。
天然石とは
天然石とは、鉱物などから取り出された石全般を指します。
つまり、人工的に作られた石以外はすべて天然石と呼べるため、ジュエリーショップの宝石も道端の石ころも、どちらも天然石ということになります。
ジュエリーやアクセサリーの世界では、人工的に作られた宝石である「人工石」と区別するため、天然石という言葉が使われます。
ただ、実際のところ天然石には、色素などにより着色されたものや化学変化によって品質加工されたものなど、人の手が加わったものも含まれています。
人工的な加工を施さなくても美しさや耐久性がある天然石のほうが、価値が高いのは言うまでもありません。
しかし、本来は色や硬度が足りずに捨てられてしまう石たちが、美しいジュエリーやアクセサリーに姿を変えていると考えれば、人の手を加えるということは必ずしも悪いことではないと思います。
完全な天然のものかどうかは気にし過ぎず、柔軟に選ぶのがオススメです。
パワーストーンとは
天然石というのは、地球の内部で長い年月を経て生まれます。
もっとも身近な天然石の一つであるダイヤモンドは、なんと、数億年もの時間をかけて作り出されたものだそうですよ。
ダイヤモンドが生まれる条件には非常に高い圧力や温度など、さまざまな条件がそろう必要がます。
そのようなことをを想像すれば、たった一粒の小さな天然石にも、壮大なパワーが感じられるのではないでしょうか。
古代の人々も同じように、天然石に対して目に見えない不思議な力を感じていたようです。
一部の天然石にはヒーリング(癒やし)や願い事を叶えるといったスピリチュアルな力があると信じるようになりました。
このことが現代まで伝わり、パワーストーンと呼ばれるようになったと考えられています。
代表的なパワーストーンには、水晶やタイガーアイ、アメジスト、ラピスラズリなどがあげられます。
実際のところ、パワーストーンに効果や効能があるかどうかというのは科学的に証明されていません。
しかし、パワーストーンを身に着けることで元気が出たり、安心した気持ちになったりした経験はありませんか?
これらは気分的な効果が大きいとは思われますが、パワーストーンが私たちの気持ちや行動に変化を起こすきっかけになり得るというのは間違いないようです。
宝石とは天然石の一部
天然石の中でも、一部の美しい石のことを「宝石」と呼びます。
宝石の定義というのは国によってさまざまです。ここでは世界中でも基準が厳しいとされる日本の定義で解説をしていきます。
宝石の定義
日本での宝石の定義は、次の3つのポイントが重視されます。
・外観の美しさ
・希少性
・耐久性(特に硬度)が高い
「外観の美しさ」というのは宝石の色や透明度、輝きなどにより決まってきます。
「希少性」とは「めずらしさ」という意味で、採取量の少ない宝石ほど希少性があり価値も高まってきます。
「耐久性」というのは宝石の硬度のこと。代表的な宝石の硬度の表し方には「モース硬度」や「ヌープ硬度」がありますが、これらを簡単に説明すると、宝石をこすり合わせたり圧力をかけたりした時、どのくらいの力で傷が付くかを調べ数値化したものとなります。
ご存知の方も多いように、地球上でもっとも硬い石というのはダイヤモンドです。
ダイヤモンドはモース硬度、ヌープ硬度ともに最高値を誇ります。
次に硬度が高い宝石がルビーとサファイア、次いでエメラルドという順になっています。
宝石の種類
現在、世界中で宝石と呼ばれる石は約200種類あります。
さらに新しい宝石が加わることもあるので、長年、宝飾に関わっている人たちでも初めて聞く宝石の名前というのは少なくないそうです。
宝飾のプロでない私たちが宝石を見分けるのは至難の技。
そこで、ジュエリーやアクセサリーを買う時のために、次の2つの知識を身に付けておきましょう。
貴石と半貴石
宝石の中でも特に貴重とされている石のことを「貴石(きせき)」と呼びます。
貴石は需要が高く、高値で取り引きされます。
代表的な貴石には、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドがあり、これらは「4大貴石」とも呼ばれます。
その他にも翡翠(ひすい)、アレキサンドライト、トパーズなどが貴石として扱われます。
貴石以外の石は「半貴石(はんきせき)」と呼ばれ、貴石よりも比較的安価で取引されます。
半貴石には、アメジスト、シトリン、トルコ石、オパールなどがあります。
貴石か半貴石かを決めるのにはっきりした定義はありません。
最近は特に区別をせず「カラーストーン」とまとめて呼ぶことも多いようです。
天然宝石と人工宝石
宝石には天然石から取り出された天然宝石と、人工的に作り出された人工宝石があります。
代表的な人工宝石には、キュービックジルコニアがあります。
人工宝石は天然宝石よりも価格が低く、工業用に使われることが主流ですが、キュービックジルコニアは色も屈折率もダイヤモンドに非常に近いことから、ジュエリーやアクセサリーとしても多用されています。
宝石を選ぶときのコツって?
宝石選びでは、ここまでお伝えしてきたような石の種類だけでなく、品質(グレード)についても考える必要があります。
当然、品質が高くなるほど値段も上がりますが、ジュエリーやアクセサリーに毎回お金をかけられるわけではないですよね。
最後に、ジュエリーやアクセサリーを買う時の参考になるよう、賢い宝石選びのコツについてお伝えします。
宝石は用途や目的別に選ぶ
もし今のあなたが宝石を買うとしたら、普段使いと特別な日のジュエリーと、どちらを選ぶでしょうか?それとも、ブライダルジュエリーなどの一生に一度のものでしょうか?
ブライダルジュエリー
もっとも高品質の宝石を選ぶべきなのはブライダルジュエリー。
ブライダルジュエリーの代名詞とも言えるダイヤモンドには「4C」と呼ばれる国際的な品質基準があります。
「4C」とは、「Carat(重量)」「Color(色)」「Clarity(透明度)」「Cut(研磨」の4つの頭文字。
特に婚約指輪ではダイヤモンドの大きさを左右する「Carat(重量)」が重視されがちですが、一概に大きさだけがダイヤモンドの価値を決めるわけではありません。
予算内でもっとも品質の高いダイヤモンドを選ぶには、ショップスタッフなどプロの意見も参考に、4Cのバランスがいいものを選ぶのがオススメです。
普段遣いのジュエリーやアクセサリー
普段使いのジュエリーやアクセサリーでは、使用したい頻度や機関によって宝石を選び分けるのが賢い買い方です。
ファッションジュエリーなどの流行重視のジュエリーやアクセサリーには、人工宝石やお手頃な天然石などを取り入れると、コスパが良くなります。
反対に、お守りのように毎日身に着けたいという場合は、硬度が高く見た目もできるだけきれいな宝石を選ぶことで、日常使いに耐え、目にしたときの気分も上がるはずです。
特別な日のためのジュエリー
パーティーや冠婚葬祭など特別な日に使うジュエリーでは、宝石の種類を重視しましょう。
特に結婚式では主役である花嫁より目立ってしまわないよう、輝きが控えめな宝石を選ぶのがマナーです。もっともオススメはパールのネックレスやイヤリング。昼夜問わず使えて上品な華やかさがあるので結婚式にぴったりです。
もちろん二次会や謝恩会といったパーティー全般にも使えるので、一つ持っていれば使い回しがききます。
ただし、黒真珠は不祝儀用となり結婚式にはNGなので、注意してくださいね。
まとめ
このように、天然石やパワーストーン、宝石には数え切れないほど種類があって難しい反面、選ぶ時の楽しさも秘められています。
普段からたくさんのジュエリーやアクセサリーを見ることで、どんな石が自分の好みに合うかというのも分かってきます。
一番大切なのは身に着けた際しっくり馴染むものや、気に入ったものを選ぶこと。
ぜひこの記事も参考に、お気に入りの一点を選んでくださいね。